犬吉が天国へ旅立ちました

 

先ほどは突然のご報告で驚かれた方もいるかもしれませんが、犬吉(本名メイコ)が昨日17時35分に天国へ旅立ちました。

 

ここ2年程でどんどん毛艶が悪くなり、満足にお散歩も出来なくなり、みるみる老化が進んでいた犬吉ですが、15年わが家の大切な家族として一緒に時を過ごし、ついにお別れの時がやって来ました。

 

 

4月26日、その日はいつもは寝ている犬吉が、異常に興奮して歩き回り、キャンキャンと泣いていたそうです。

 

母は何処か痛いのではないかと思いつつも病院へ連れて行く手段がなく、夕方ドラ吉が帰宅すると、すぐに犬吉を車に乗せて動物病院へ連れて行きました。

 

 

犬吉はまた診察台の上でブルブルと震えながらうんちを撒き散らしてしまい大変でしたが、体重を図ると24キロ。

 

去年の夏頃は27キロで、若い頃は30キロを超えていたので、老化に伴いどんどん体重が落ちていました。

 

 

その後少し落ち着いた犬吉でしたが、病院へ連れて行った翌日の深夜になり、再びキャンキャンと夜泣きを始めました。

 

いつも寝る時間になっても、全然寝ようとしません。

 

しばらく体をなでなでしてなだめたり、少しお庭を歩かせたりするといくらか落ち着くのですが、ドラ吉や母が部屋に戻って寝ようとすると、しばらくしてまたキャンキャン泣いて家族を呼びます。

 

 

そんな事が何回も何回も続き、結局ドラ吉は深夜3時頃まで一向に寝ようとしない犬吉に寄り添いましたが、朝から仕事に行かなければならない為、犬吉を母に託して少し休もうとすると、しばらくして母が「メイコがいなくなっちゃった!!」と言って来ました。

 

訳のわからないドラ吉がお庭に出ると、ベンチ等で塀が作ってあり、リードが外されていました。

 

母に聞くとリードが絡まないように、少しでも楽に自由に歩き回れるようにしたようですが、犬吉が少し落ち着いたので一旦部屋に戻りしばらくして様子を見に行くと、そこに犬吉の姿がなかったとの事。

 

どうやら犬吉はそのベンチの塀を乗り越えて、自分でお散歩に行ってしまったようでした。

 

最近はお散歩に連れて行こうとしても全力で嫌がり、前の道路まで行くとすぐに家に戻ってしまうのに、何処を探しても犬吉の姿がありません。

 

母は青くなり、半泣き状態で「メイコ!メイコ!」と探し回りました。

 

 

するとしばらくして、家の前に白いものが歩いていました‥

 

 

急いで行ってみると、それは犬吉でした‥。

 

 

 

 

 

その日の夕方ドラ吉が帰宅すると、母が今にも泣き出しそうな表情で、「メイコがごはんを全然食べなくなっちゃった!」と言って来ました。

 

 

何よりも食べることが一番大好きだった犬吉‥

 

これまで一食だって抜いた事はありません。

 

 

そして更に呼吸がとても荒く、既に自力で立ち上がる事も出来なくなっていました。

 

 

その時ドラ吉は、昔近所のおばさんが飼っていたワンコが18年生きた末に、ごはんを食べなくなってから3日目に息を引き取ったと言う話を思い出し、急に涙がこぼれました。

 

 

犬吉はずっと苦しそうでしたが、もう無理に病院へは連れて行かず、最期の時まで家で休ませる事にしました。

 

 

この日の夜は、ネコ吉も一緒に犬吉を見守り、ドラ吉も深夜遅くまで犬吉に寄り添いました。

 

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翌日もドラ吉は朝から出勤でした。

 

この日は欠員による人員不足で、絶対に休む事の出来ない日でした。

 

しかし幸いと言うべきか、明日からはゴールデンウイークで1週間会社がお休みです。

 

朝になっても犬吉の様子は変わらずにとても苦しそうでしたが、母に万が一の事があったら直ぐに連絡をするように告げ、ドラ吉は苦しそうな犬吉を横目に後ろ髪を引かれる思いで会社へ向かいました。

 

 

仕事中、ドラ吉は何度も何度もスマホを確認しました。

 

しかし家からの着信はありません。

 

お昼になり一度家に電話をしてみると、すやすや大人しく眠っているとの事。

 

午後もドラ吉は何度も何度もスマホを確認し、ゴールデンウイークに入ったら全ての予定をキャンセルして、出来るだけ犬吉の側にいようと考えていました。

 

 

そして夕方になり、就業時間が終わりました。

 

スマホを確認しても着信はありません。

 

ドラ吉は駐車場まで突っ走り、車に乗ると家路を急ぎました。

 

会社から自宅までは片道1時間‥

 

これでやっと犬吉の側にずっといてあげられる‥と、そう思っていました。

 

しかしその時、家まであと30分の所で着信が鳴りました。

 

電話には出られませんでしたが、ふと見ると、それは自宅からの着信でした‥

 

その時、ドラ吉は犬吉が旅立った事を悟りました‥

 

 

 

家に帰るとすぐに母が来て、「メイコが死んじゃった‥」と言って来ました。

 

一見普通に寝ているような、今にも起き出しそうな感じにしか見えませんでしたが、しばらくすると下の穴からゆっくりと体液が出て来ました。

 

ドラ吉はそれを見て、本当に犬吉が亡くなってしまったのだと実感しました。

 

 

 

 

ドラ吉は母に犬吉の最期の様子を聞きました。

 

ドラ吉が家を出た後、犬吉はコールタールのようなウンチを3回もしたそうです。

 

母はお尻を洗ってあげましたが昼間はそれほど苦しそうではなく、すやすやと気持ちよさそうに眠っていました。

 

 

しかし、夕方になると犬吉は目が点になり、ゼーゼーと苦しそうで足も少し痙攣し始めました。

 

それから母はずっと犬吉の体をなでていましたが、犬吉はずっと苦しそうです。

 

母はあまりにも辛そうな犬吉の姿がいたたまれなくなり、

 

「もう頑張らなくていいよ。安心してトミーの所に行きな。」

 

「メイコはいい子だったよ。お母さんは幸せだった。」

 

と声を掛け、そして‥

 

「トミーとメイコとお母さんで散歩に行って楽しかったね。」と話しかけながら頭をなでなでした所、なんとぐったりしていた犬吉が足を上下に大きく動かし、散歩をするようなしぐさを見せました。

 

母は自分の言っている事を理解してくれているのかと不思議な気持ちになったそうです。

 

 

それから犬吉は少しずつ呼吸が小さくなり、ついにお腹の動きが止まりました。

 

そしてその後、30秒ごとにシャックリのような声を3回あげたのを最後に、完全に動かなくなりました。

 

犬吉がトミーのいる天国へ旅立った瞬間でした。

 

 

 

 

 

 

夜、犬吉をペット斎場へ連れて行きました。

 

穏やかな表情だったのがせめてもの救いでした。

 

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県内に住む弟も駆けつけましたが、一番号泣していました。

 

 

 

 

 

 

犬吉は一言で言えば、とても優しくておっとりしたワンコでした。

 

気が強くて運動神経抜群だった先代ワンコのトミーとは、体型も性格も正反対でした。

 

ドラ吉が子供の頃から一緒に育ったワンコは、これで2匹ともドラ吉達家族の元から去ってしまいました。

 

ペットを飼っている以上、お別れの日はいつか必ずやって来ますが、やはり言葉に出来ないほど悲しいものです。

 

 

犬吉が旅立つ最期の一週間、満足に一緒にいてあげられなかった事に後悔がないと言えば嘘になりますが、これまで15年間、家族みんなで精一杯の愛情を注いであげられたので悔いはありません。

 

現在犬吉はペット斎場の霊安室で凍らない程度の温度で安置されていますが、明日火葬を行い、家族みんなで最後までしっかり見送ってあげたいと思っています。