ネコ吉の虹彩メラノーシスについて

ネコ吉の虹彩メラノーシスについて

 

昨晩、チャンネルの方でネコ吉が虹彩メラノーシスと言う病気であるとの診断が出された事についてご報告をさせて頂きましたが、大変ご心配、お騒がせをしてすみません。

 

皆さんにこのようなご報告をする事は、自分自身とても心苦しく辛いのですが、ネコ吉が子猫の頃からずっと見守ってくれている方も多いので、しっかりとお話をさせていただきたいと思います。

 

 

まず、ネコ吉の目に違和感を感じたのは実はもうかなり前の事で、左目の虹彩(黒目の周りの黄色い部分)に、小さな点のようなシミを見つけたのが始まりでした。

 

最初は本当に小さなシミだったので、それほど気にする事もなく、そのうち消えるだろうと軽く考えていましたが、その後そのシミはいつまで経っても消える事がなく、そのうちに少し離れた位置に2つ目のシミが出て来て、大きさも徐々に広がって来た為、一度ネコ吉を動物病院へ連れていき、先生に診てもらう事にしたのです。

 

その時は目視による診察で、結果は「特に問題はない」との事。

 

その言葉を聞いて本当にほっとしましたが、その診断は別に間違っていたと言う訳ではありません。

 

診察の際、先生は「シミの部分が膨らんでいたり、瞳孔が変形していたりすると良くないのだと言う事を仰っていたのですが、それは今回検査をして頂いた先生の説明と同じです。

 

ただ、その段階でのネコ吉の状態を病気だとは言っていなかったので、「問題ない」との見解に、自分としては病気では無かったのだと理解をしていましたが、その後みるみるシミの範囲が広がって行くのに不安を感じていた時に、ペット専門の眼科がある事、眼科の専門医がいる事を知り、今回詳しい検査を受けに行って来た次第です。

 

 

結果は既にご報告の通り、ネコ吉は「メラノーシス」と言う病気である事が判明しましたが、虹彩に過剰な色素沈着がおこるのがこの病気です。

 

「カラーアトラス 最新ネコの臨床眼科学」によると、発病は「原因不明、または加齢の1つの現象としておこる」とされていて、シミが出来ると言う事は紫外線と何か関係があるのかと先生に問いましたが、紫外線、ストレス、フードなど、一切発病の原因とは関係が無いそうで、猫の品種によって発病しやすい傾向などはあるみたいですが、言わばこれはその子が持って生まれたものなのだそうです。

 

 

昨日の動画でもお見せしましたが、こちらが今回眼底検査で撮影した写真になります。

 

※PCの方はクリックすると大きく表示されます。

 

所々まぶたの部分が黒くなっているのは元々の肌の色なので病気とは関係ありませんが、左目の上の方に色素の変化が出ているのが分かります。

 

そしてこちらが検査時に一緒に撮影した左目の眼底(眼球の内面部分)の写真です。

 

 

なにやら全体的に黒くもやもやしたものが映っていますが、これはネコ吉の眼球が正常な状態ではない事を意味しています。

 

一方でこちらは右目の眼底写真。

 

 

左下の写真を見ると良く分かりますが、やはり黒くもやもやした物が映っていて、今の所虹彩の表面には出ていない右目に関しても、いずれは左目同様、色調の変化が出て来るそうです。

 

残念ながらこの病気は治療や薬の処方はなく、病気の進行を止める事は出来ません。

 

ネコ吉の目はこの先も徐々に黒く染まっていき、もう元の綺麗な状態に戻る事はないそうです。

 

 

今後は季節ごとに検査を行い、病気の進行を注意深く観察していく事になりますが、色素沈着の変化が虹彩の表面のみにとどまっているのであれば、それほど過剰に心配する必要はないとの事。

 

ただしこの病気で懸念されるのが、メラノーマ(悪性黒色腫)と言う、大変恐ろしい病気に移行していく可能性がある事です。

 

メラノーマは脳などへの遠隔転移をおこす恐れがある為、メラノーマの疑いが出た場合は眼球を摘出する判断を迫られる事になりますが、この病気の難しい所は、実際に眼球を摘出して組織検査をしない限り、良性か悪性かの正確な判断が出来ないと言う点にあります。

 

遠隔転移のリスクを最小限に抑えるのであれば、メラノーシスが発見された時点で両目を摘出する事も1つの選択肢なのだそうですが、痛みもなく、視力もあり、実際には良性なのかもしれない眼球を取ってしまう事は、なかなか人の心情として出来る事ではありませんし、少なくても自分には出来ません。

 

そうすると一体どの段階で眼球摘出を検討すべきかと言うと、それは虹彩の外観に悪性の疑いが出て来た時になります。(獣医師によっては先述の理由で、それよりも早い段階での摘出を進める場合もあるかもしれません。)

 

 

先ほどの先生の話にもあったように、虹彩の厚みが増加して来たり、瞳孔の形が歪んで来たり、血管の反応が出て来たりした場合などは、黒色種が疑わしくなってきます。

 

あまり長く様子を見過ぎると手遅れになる事もある為、判断は極めて難しいそうですが、もしも今後ネコ吉にそのような症状が現れた場合には、飼い主として大変辛い決断をしなければならない時が来るかもしれません。

 

 

しかしこのメラノーシス、実は猫の病気としてはそれほど珍しいと言う訳ではないそうです。

 

ただ、10歳を超えてから発症する場合が多い為、眼球摘出となる前に寿命を全うする子が多いのだそうですが、ネコ吉の場合はまだ5歳と若いので、その点がとても心配ではあります。

 

 

病気については以上ですが、今回は専門的な内容になる為、出来るだけ正確にお伝え出来るよう、それなりに自分でも調べ、先生の話や、参考資料などを元に、メラノーシスと言う病気について皆さんにお話をさせて頂きましたが、あくまでこのブログを書いている本人は素人なので、言葉のニュアンスや自分自身の理解、認識不足により、記載した内容が全て正しいとは限りません。

 

もしも皆さんのお家の猫ちゃんに同じような症状がみられた場合には、ネットの記述を鵜呑みにして自己判断で済ませるのではなく、検査設備の整った病院や、専門の先生に診てもらう事が何よりも重要です。

 

 

この先ネコ吉の虹彩はどんどん色素沈着が広がっていきますが、病気の進行により外見がどのように変化していこうとも、ネコ吉はネコ吉で、当然ネコ吉に対する愛情は生涯変わる事はありません。

 

病気を知った時のショックはとても大きかったですが、飼い主として何をしてあげられるかを考えた時に、やはりそれはネコ吉の病気を悲み、塞ぎ込む事ではないと思うので、現実はしっかりと受け入れ病気と向き合いつつも、ネコ吉がいつまでも楽しく幸せに暮らせるよう、精一杯出来る事をやっていきたいと思います。

 

なので皆さん、発表した本人が元気を出してくださいと言うのもおかしいですけど、現状ネコ吉は生活の不自由や、差し迫った命の危険がある訳ではありませんし、僕自身ももう下を向いてはいないので、どうか過剰に心配はしないで下さいね。

 

 

沢山の励ましや応援のお言葉、本当に有り難うございます。

 

 

いつも応援有難うございます!

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